健康にアイデアをmeiji 明治飼糧株式会社

豆知識

酪農・畜産で悩まれるみなさまへ

  • 季節対策
  • 乳牛
  • 肉牛
  • 哺育育成
  • その他

Q022

乳牛 分娩後の負のエネルギーバランス(NEB)期には、牛の体にとってどのようなリスクがありますか?
この時期は牛の体への負担が大きい為、脂肪肝、ケトーシス、繁殖障害、第四胃変位などあらゆる周産期疾病のリスクがあります。

負のエネルギーバランス(NEB)とは

「体内要求量にエネルギーの供給量(乾物摂取量)が追いついていない状態」を指します。
泌乳量が高くなればなるほどエネルギー要求量は大きく、現在では、殆どの泌乳牛が分娩直後にエネルギー不足になるといわれています。



負のエネルギーバランス(NEB)と周産期疾病の関係

NEB図

負のエネルギーバランスの図

こんな牛がいたら要注意!

ケトーシスや第四胃変位などの疾病の他、移行期に過肥や削痩している牛がいたら要注意です。
免疫・代謝機能を司っている肝臓に負担がかかっている可能性があります。

周産期疾病の例

牛過肥・尾根部の角質化
⇒重度の脂肪肝の可能性がある

牛削痩・代謝障害で毛が茶色く変色している

対策

乾乳期~分娩3週間後、いわゆる移行期の肝臓ケアが大切です。
負のエネルギーバランス(NEB)対策として、体に負担をかけずにエネルギーを供給することや、肝臓をサポートする栄養素を給与することをおすすめします。

給与するといいもの
・パイパスタンパク
・必須アミノ酸であるコリンとメチオニン
・肝臓の代謝を助けるビタミンC、B2、B12など
★Point
現代の牛には負のエネルギーバランス(NEB)に対するケアが必須!!

乳牛にとって移行期は、妊娠⇒分娩⇒泌乳と大きな負担がかかる時期であり、
特に負のエネルギーバランス(NEB)期にはたくさんのリスクがあります。
しっかりとケアをしてあげましょう!