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豆知識

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Q006

その他 ハエ取り紙やトラップを設置してもなかなかハエが減りません。サシバエが多いので、牛も人もストレスです。何か対策はありますか?
一般的なイエバエとサシバエでは成虫での対策が異なります。サシバエの生態に合った対処方法を複数組み合わせて行うとより効果的です。

サシバエとイエバエの違い

サシバエ

〇サシバエ
発生時期:春先や秋
体長:3.0~8.0mm
口器:吸血型⇒動物の血液を食べる
※牛白血病を媒介する
休息場所:草むらや木陰

イエバエ

〇イエバエ
発生時期:1年中(特に初夏と秋)
体長:6.0~8.0mm
口器:舐食型
 ⇒腐敗物、死骸、家畜糞を食べる
休息場所:壁や天井など

対策Point

①発生させない ②発生を抑える ③ハエを捕らえる ④ハエから守る

四季ハエ対策四角

卵~ウジへの対策熱と乾燥に弱い!幼虫のうちに殺虫剤で駆除!

畜舎の隅や残飼、汚水が溜まる場所を清掃し、ウジが育つ環境を減らしましょう。
また、堆肥の発酵熱と乾燥でウジは死滅します。温度40℃以上、水分50%以下でふ化率が激減します。
昆虫発育抑制剤(IGR剤)散布は、定期的(1~2週間間隔)に行うと効果的です。

成虫への対策

1)防虫ネット
牛舎周りに防虫ネットを張る場合は、サシバエは小さいので目が2mm以下のものを使用します。
殺虫成分入りのものなら更に効果は大です。

2)ハエ取り紙(粘着シート)や捕虫器
サシバエは吸血後は動きが鈍く、1.5m以下でしか飛ぶことができないので低い場所に設置します。

3)駆虫剤含有のイヤータッグ
放牧牛など、野外に放たれている牛をサシバエから守ります。耳標型のタイプなので手軽です。

4)薬剤塗布
壁や柱などに薬剤を塗ります。ハエは壁などで休息するので効果的です。

5)薬剤散布
散布時に殺虫剤と接した成虫を減らすことが出来ます。定期的な散布が効果的です。

6)牛舎周辺の草刈りや清掃
清掃や草刈りによって、サシバエの休息場所を減らすことも有効です。
同時に、清掃には卵やウジを除去するという意味合いもあります。こまめな清掃を心がけましょう。

7)送風
一定量の風速があれば、サシバエが牛に近寄ることを抑えられます。

※毒餌法(トラップ)について※
舐食型のイエバエには効果的ですが、吸血型のサシバエには効果はありません。


★薬剤を使用する場合は、使用方法をしっかり確認し、牛体へ直接噴霧したり生乳への混入が起こらないよう
注意しましょう。また、ずっと同じ薬物を使用していると、ハエに薬物耐性ができてしまうことがあるので、
ローテーション使用(一定期間毎に系統の違う薬剤を使用)、
または、コンビネーション使用(2系統の薬剤を同時使用)することをおすすめします。

★散布の順番を牛舎外部周辺⇒牛舎内とすることで、付近の人家へハエが移動することを防ぎます。

★最近では牛舎専門のハエ駆除業者もいます。専門業者に駆除を依頼することもお勧めです。
<株式会社ジョイン>
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