Q001
牛の食べた飼料は、ルーメン(第一胃)内の微生物によって利用され、VFA(揮発性低級脂肪酸)が作られます。そのVFAが牛にとって栄養源になっています。しかし暑熱期には粗飼料の食い込みが悪くなり、濃厚飼料を多く食べる(相対的に)ようになります。それに伴い、VFAの中でもプロピオン酸と酪酸が増加しルーメン内のpHが低下します。さらに、乳酸が産出されるとルーメン内のpHはますます低下します。それがいわゆるルーメンアシドーシスです。また、牛は暑熱ストレスを受けると、普段より唾液分泌が減って直接ルーメン内のpH低下を抑えることができなくなります。一旦ルーメンアシドーシスになると、食欲減退・乳量や乳脂肪の低下・軟便などにつながります。また、急性・重症性になると、食欲の廃絶・筋肉の震え・泡状の軟便・脱水による目のくぼみ、さらには死亡することもあります。
暑熱期には牛は私たち人間の想像以上に様々なストレスを受けています。
下記に主な反応と対策を示しました。牛の状態を判断し、的確な対応をすることが大切です。
暑熱対策としては現状に合わせてさまざまな方法がありますが、環境改善と飼料プログラム改善の両方を行うことが効果的です。また、暑熱ストレスとルーメンアシドーシスは結びついています。これらが繁殖の悪化にもつながるので、いかに対策を取るかが大切です。